「MANHATTAN PASSAGE」をはじめとする当社製品、その職人魂を語るうえで欠かせないクルーがふたりいる。
ひとりは、米国が生んだ世界屈指のアルピニストでありロッククライマーである、マーク・ウィルフォード。彼は、1993年から2010年頃まで、当社のフィールド・アドバイザーとして、現場でのフィールドテストをし、信頼の製品づくりを支えていました。
そして、もうひとりは世界のバッグ職人といわれ、日本の職人魂に勝るとも劣らない熟練かつ卓越した縫製技術を持つミスター・ラウ。彼は、1998年、バッグの世界に革命をもたらすこととなる超軽量、頑強、高撥水を開発コンセプトにした異素材三層複合構造の実現に貢献しました。創業期からの妥協を許さないモノづくりの精神は、こうした大切なクルーたちとともに現代に生き続けており、それは未来へと続いています。
1993年(平成5年)
アメリカプロ山岳ガイド協会推奨の本格バックパック発売
「JONES スーパークライミング」
プロ登山家用にデザインされた本格的なデイパック。ミルスペック(米軍仕様)縫製による極限の頑強性と優れた操作性はロッククライミングやトレッキングはもちろんシティユースでも威力を発揮する。マーク・ウィルフォードのフィールドテストを経て、当社がJONESブランドで開発、発売。その実力はアメリカプロ山岳ガイド協会(AMGA)の折り紙付きでした。
1993年 #6650 スーパークライミング
JONESのエボリューション・デイを背負ってクライミングをするマーク・ウィルフォード
アコンカグア山脈とワイン畑とJONESのデイパック(アルゼンチン メンドーサ) Photo by Sachi Nagakawa
南米ボリビア ウユニ塩湖にて JONESデイパックを背負った日本人旅行者
マーク・ウィルフォードからの感謝の手紙 アイスクライミング中の氷柱の剥離事故から、JONESのスーパークライミングが命を救う。
1995年(平成7年)
アメリカ・プロクライマーたちの高評価を得たバックパックを開発・販売
「TRANGOアルパインパック」
1995年、アメリカ・コロラドにある著名なクライミング・ギアを扱うアウトドアメーカー、TRANGO社より、当社はバックパック、デイパック、ソフトラゲージ等のデザイン及び製造業務を受注し、販売を開始。体へのフィット感を考慮し、ハードな使用にも耐えられる丈夫な素材と高度な縫製技術、そして高い機能性を重視しました。過酷なフィールドテストをパスし、プロクライマーたちの評価が高い製品でした。
1996年1月には、世界中のアウトドアメーカーが集う「Outdoor Retailer Show in Salt Lake City」にTRANGO社が出展。そこは、ショップやディストリビューター、インポーターなど世界中のバイヤーたちが一堂に会する場であり、アウトドア業界では注目のビッグイベントとして注目されていました。この世界中から多数の出展があるイベントにおいて、当社が開発・清掃した製品がTRANGO社のブースで展示・発表されました。
TRANGO アルパインパック
展示会(Outdoor Retailer Show in Salt Lake City) 写真左上の製品がアルパインパック
>chapter5 第五章 バッグ界に新しい旋風を巻き起こす〜 1998年